永源寺創立者島田重次より三代後、出雲守忠政が長崎奉行の時、中国より伝来せる誕生仏・抱兎官女像・龍馬児遊香炉等の献上を受け、「丙丁の災」による菩提所伽藍再興を期に、この誕生仏を永源寺に奉納し、その由緒を以って降誕祭を行うこととなりました。
特に文化10年(1813)、時の名僧黙室良要禅師が永源寺七堂伽藍の完成を期し、禅師の普山式にはその徳をたたえて全国から禅僧が集結したと記されています。そしてその名声と共に、この誕生仏を祝う降誕祭も一躍盛事をみるに至り関東一円に信仰を集めることとなりました。これにより永源寺の寺号よりも「お釈迦さまの寺」と云う呼び名の方が一般的に有名になりました。
従来降誕祭は旧暦4月8日に行われてきましたが、旧暦はむしろ5月8日に近接することと、また近隣の事情等もあり明治42年以降は5月8日に改められ、平成17年度からはこどもの日の5月5日となりました。このことが更に祭りの隆盛を招くこととなり、釈尊降誕祭(花まつり)として年々十万余の人手で賑わいを見せ今日に至っています。
本堂前の花御堂の誕生仏に甘茶をかけて、無病息災、家内安全、商売繁盛をご祈願下さい。
釈尊降誕祭は、坂戸市指定無形民俗文化財に指定されています。
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